第82章 嫁がもらえた

川西拓海は、有川紘樹がここまで強引で無茶な男だとは思ってもみなかった。さっさと外で供述調書を取るために待機していた警官を、病室へ呼び入れてしまったのだ。

「斉藤さん、お待たせしてすみません。処置は終わりましたので、もう供述できます」

そう言いながら、川西拓海は佑奈へ安心させるような視線を送る。

二人が中へ入ってしばらくすると、斉藤が険しい顔で出てきた。そして有川紘樹をまっすぐ見据え、低く告げる。

「有川さん。被害者の川西さんは、いかなる形であっても示談には応じないとはっきりおっしゃっています」

そう言って、閉じた調書を別の警官へ手渡す。

「有川さんによる故意の傷害行為は事実と認め...

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